JAL 2020年度アップグレード特典が変化 今後の展開を考察!

JAL 国際線アップグレード特典2020についての考察
JAL アップグレード特典について雲風旅人

こんにちは!
海外生活スタイルブロガー Tradewinds Travelerこと雲風旅人です。

2020年1月21日にJALから発表された「FLY ON ステイタス会員限定 2020年度 JAL国際線 アップグレード特典 マイルバックキャンペーン」について、お話したいと思います。昨年との違いを踏まえて、JALの中期経営計画で感じる方向性を考察したいと思います。

Contents

2020年度 JAL国際線 アップグレード特典マイルバックキャンペーン詳細

マイルバックキャンペーン
あらやだのポーズ2019年と比べて半分になっちゃった…

キャンペーン内容

ご搭乗時にFLY ON ステイタスを持っている場合、アップグレード特典を利用すると対象便一便あたり1,500マイルを還元します。

期間

2020年4月1日(水)~2021年3月31日(水)(ご搭乗日)

対象者

アップグレード特典(下記)を利用し、ご搭乗時にFLY ON ステイタスを持っていること
・エコノミークラスからプレミアムエコノミークラスへ
・エコノミークラス・プレミアムエコノミークラスからビジネスクラスへ

2019年度と2020年度の違い

JAL 2019年度アップグレード特典

2019年度のJALでは、アップグレードに関するキャンペーンは3つありました。

アップグレードキャンペーン
 ①ディスカウント(インターネット申込み)
 ②空港当日申し込みディスカウント
 ③マイルバック

私は①と③のキャンペーンがとても気に入って、ビジネスへのアップグレードでよく利用させてもらっています。JALが好きな理由の1つとなっています。(①と③はFLY ONステータス特典です)

たとえば「シンガポール-東京」ので「プレミアムエコノミークラスからビジネスクラスへ」アップグレードをした場合、通常片道「20,000マイル」が必要であるところ、ディスカントキャンペーンで「-2000マイル」が減額、マイルバックキャンペーンで「-3000マイル」が戻ってくるため、実質「15,000マイル」でビジネスクラスに搭乗することができました。もし、シンガポール-東京のビジネスクラスを通常に購入しようと場合、約20万円ほどかかるため、プレエコの約11万円+往復30,000マイルでビジネスクラスにマイルでアップグレードできるのは、とてもありがたかったです。2019年度までは・・・

JAL 2020年度アップグレード特典

アップグレードを利用する頻度が多いため、2020年度でもこのキャンペーンが継続されるのかどうか注目していましたが・・・2020年1月21日にやっと2020年度の発表がありました。

①ディスカウント(インターネット申込み)
 ➡ 発表なし
②空港当日申し込みディスカウント
 ➡ 発表なし
③マイルバック
 ➡ 継続決定 ※3,000から1,500マイルへ

本キャンペーンは、2018年度は2017年12月中旬に、2019年度は2019年1月上旬に発表されていて、年を追う毎に遅れて発表される傾向にあります。今年に至っては1月下旬まで発表もなく、実施されない可能性も高いと考えていたところでしたが、③のマイルバックキャンペーンは2019年度の3,000バイルバックから半額の1,500マイルになったものの、2020年度も継続となりホッとしています。

ただ、気になるのは①のディスカウントキャンペーンと②の空港当日申し込みディスカウントキャンペーンです。こちらはまだ発表がありません。昨年の場合、③と同時期に1月に同時発表されたと記憶している(曖昧ですが)、マイルバックキャンペーのみ発表されたことを踏まえると、2020年度のディスカウントキャンペーンは、継続しないのではないかと考えています。

JAL 2020年以降 考察

中期経営計画から

今回のキャンペーン状況を踏まえて、2020年にJALが考えている経営方針について考察してみようと思います。

2020年はオリンピック開催年です。国をあげてインバウンド誘致に取り組んでいますが、一部では「日本のインバウンド需要は東京オリンピックまでで以降は衰退する」と唱えるひとがいる一方で、過去のオリンピック開催地では外国人旅行者の入込み数が伸びる結果となっています。これらの客観的事実を踏まえると、2021年以降もインバウンドは増える傾向にあると考えます。

この裏付けとして、JALプレスリリースからの推測となりますが、JALグループ中期経営計画ローリングプラン2019 のP19に「機材計画と運航諸元」の項目のASK(Available Seat-Kilometers:航空業界において旅客輸送容量を示す。総座席数×輸送距離[km])に注目してください。

2020年は2019年から14%増える試算をしています。2020年に就航・増発となる路線を踏まえての試算だとは思いますが、JAL全体の総機体数は2019年とほぼ変わらない機体数であることを踏まえると、座席数が大幅に増えるとは考え難くく、輸送距離数が上昇するとの試算ではないかと思います。2020年の場合、海外からの日本来訪者が増えることが、輸送距離の上昇に繋がっています。

JAL Press Release より
JALグループ中期経営計画ローリングプラン2019JALグループ中期経営計画ローリングプラン2019

2010年1月19日に経営破綻から10年が経過し、海外からの訪日客が増加すればするほど、比較対象されてくるのは格安航空券のLCCです。JALも競争を勝ち抜くために、ビジネスクラスの付加価値を上げ、エコノミークラスの価格は下げる方向へと舵を切ることになると思います。そのためには、客室乗務員の削減(単価・人員)、ラウンジの使用者数の削減、マイル発行数の削減(eJALポイントへの移行)など、無駄なコストは極力減らしつつも、海外旅行者への間口を広げ、国内線の拡充やリピーターを増やしていくことも重要となってくると思います。

その結果として、2020年のキャンペーンは「JAL国際線 アップグレード特典 マイルバックキャンペーン」の改悪だけでなく、「”お好きな1カ月いつでも” JALグループ国内線 FLY ON ポイントプレゼントキャンペーン」が2019年度はFLY ON ポイントが「100%積算」に対し、2020年度は「50%積算」へと改悪となりました。また、プレエコ予約クラス「E」も2021年2月1日以降アップグレード特典対象外になることが発表されています。

これらの改悪に見える施策は、輸送距離数が大幅に上昇することによるロードファクター(有償座席利用率のこと)の改善として、マイル付与、アップグレードサービスの縮小・停止へと至ったのではないかと推測します。先に述べたように、外国人旅行者の入込み数が伸びる可能性が高いため、2021年もこの傾向は加速していくと推測します。

結論として、JALの2020年以降は、海外からの渡航者をターゲットにしつつ、国内線への乗り継ぎをスムーズに、割引サービスや乗り継ぎ時間を短縮するなど、海外からの国内線連結をより拡充していく方針になるのではないかと推測します。2020年の施策を踏まえると、2017年~2019年は国内顧客の集客から、海外からの訪日客へシフトする段階にきていると読み取れます。修行・ステータス維持をされる方には、当面、厳しい状況が続くことになるかと危惧しています。

それではまた!

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